2010-04

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Bless you

僕の背中には羽が生えているわけだが
僕の友人のそれとはまったく逆の色をしていた。
僕の羽は白いので
「白いニワトリみたい。」
って言ったら黒い羽の友人は
「天使さまの羽を、自らニワトリに例えるか!」
と大笑いした。
「ならばおれの羽は?」
と聞くから
「カラスかなあ。カラスの羽きれいだよな。」
って言ったら
「きれいだと!!」
と大笑いした。

ひとしきり笑った後、
「さあて、あそこの人間で遊ぶとするかな」
と言うので
「えーと、じゃあ僕はそれを邪魔しないといけないのかな?」
と言ったら
「お前はとことんぬるい!めんどくさい!」
と怒鳴られた。

そうして天使がなんたるか悪魔がなんたるか説教を受けている内に、日が暮れて朝になった。
僕の友人はとても真面目なので扱いやすい。
今日もまたこの近所…僕らの担当エリアの平和は守られ、僕の仕事は晴れて完璧なわけだ。
こんな僕のずるさを悪魔の君が知ってしまったら
何て言うのかしら。
いつもみたく天使がなんたるかコンコンと説教してくれるのかな。
僕は彼こそが天使に向いているような気がしてならないのだけれど
僕が天使として生まれたのは神様の裁量。
彼が悪魔として生まれたのも神様の裁量。
僕らは神様が作りしバランスという名の経典に基づいて、日夜あらゆる命の糸に触る。
僕がうっかり彼の所業を見過ごして何かの命の糸の向かう先が狂ったとて
それも神様の手の内。

安心して天に運をまかせなさい。
救いは必ずなされます。
例えあなたの人生にそれが起きなくとも、違う誰かには起きているから。

個を捨て、全で生きれば必ずいくつもの奇跡が手に入るよ。
まあ、それが出来ないのが君達人間なのだろうけど。
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ジャックと縄


おれの名はジャック。
旅をしている。
旅をしていると色んな奴とすれ違う。
「どこへ向かうんだい?」
「どこって、この先だよ」
「ああ、海沿いの街へ向かうのか」
「街があるのか」
「そこへ向かっていたんだろう?」
「いや、おれは“この先”へ向かっていた」
大抵みんな何とも言えない微妙な顔をして行く。
それならあんなおかしな質問、しなけりゃ良い。
まあどうでも良いか。


旅をしていると色んな奴とすれ違う。
「ここら一帯はドン・ロバーティの縄張りだ。通行料置いてきな」
「縄張り?関所か?」
「ああそうだ。ここが関所だ。さっさと置いて行くんだな」
「通るのに金がいるのか?」
「そうだと言ってるだろう」
「旅行者通行手形じゃなくて?」
「良いから財布出せ」
「財布?通行料は財布なのか?」
「なめてんのか」
「なにを?」
最初に剣を抜いた方が悪い。


色んな奴とすれ違う。
「お前、縄切りジャックだろう」
「ただのジャックだ」
「賊の間じゃ縄切りって呼ばれてんだよ」
「縄切り?縄なんてそんなに切った覚えはない」
「あちこちの賊の縄張りを剣一本で真っ直ぐ通ってくってな」
「確かに真っ直ぐは通る」
「やっぱり」
「?…じゃあな」
「こらちょっと待て、通行料置いてきな」
「関所か?」
「とりあえず勝負しろ」


最初に剣を抜いた方が悪い。



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